【セレッソ】 vs 浦和レッズ (2021年J1リーグ第10節)



 今日のセレッソ大阪は、ホームで浦和レッズと対戦。
 この連戦の中、さらにここ数節は結果も内容も芳しくない試合が続いていたが、レヴィー・クルピ監督らしくスタメンに変化は無し。案の定グダグダな展開のサッカーになったものの、浦和も決定機を逃し続けたことで、セットプレーから偶然のように1点をもぎ取ったセレッソが、4試合ぶりの勝利を飾った。


 C大阪 1-0 浦和レッズ


 試合は序盤から、浦和レッズがボールを握る内容だった。
 セレッソは今季これまでの試合の中でチームとしての弱点を炙り出されているが、それを修正せずにゲームに臨んでいるような状況だ。しかも監督が前日にスタメン固定を事実上、明言してしまっており、浦和としても正確性の高い対策が講じられたはずである。
 今日の90分間でも、セレッソがビルドアップ時にプレスを掛けられ、最後はGKかCBまで戻してロングボールを蹴らされ、前線で回収されるという場面が、何度も何度も繰り返された。前節でも述べたように、大久保と豊川の2トップでやるべき攻め方でないのは明らかだ。
 こうしてまともにレッズ陣内までボールを運べず、防戦にまわる時間帯が長かった。
 前半の飲水タイム以降は少しセレッソもビルドアップできるようなシーンもあったものの、それも少しの時間である。前半の終わり頃には再び浦和がボールを保持して、セレッソ陣内でプレーする場面がほとんどだった。

 浦和としては徹底的に間を狙ってスルーパスを多用してきており、このためセレッソはコンパクトな陣形をとらなければならなかったが、それでも再三チャンスを作られていた。
 しかし決めるべきときに決めないと相手に運が流れるのは、どのクラブでも経験していることだろう。後半の65分、コーナーキックからセレッソが先制したのである。
 後半からピッチに入ったMF中島のCKに対し、ファーサイドにこぼれてきたボールを、SB丸橋が右足で決めたゴールだった。
 丸橋のシュートはうまくミートしたものではなかったが、結果的に絶妙なコースへ流れて、ゴールへ転がり込んだ形である。

 この後も浦和レッズはボールを持つ時間が長かったが、ビハインドという状況のためか少しオープンになる展開もあり、セレッソがカウンターで決定機を迎えるシーンも少なくなかった。しかし両チームとも決めきれず、このまま 1-0 で試合は終了。
 浦和は決して低くないレベルで選手たちが連動し、好機も作れていたが、関根や武藤のシュートが精度を欠き、さらにセレッソに先制点を許したことで、自ら試合を難しくしてしまったと思う。
 対するセレッソは、偶発的に1点をとり、クリーンシートで終えたものの、攻撃も守備もほとんど褒めるべき要素はなかった。「攻撃的に」という理解し難い後付のような理由で監督交代に踏み切ったフロントは、この何の形もなく、再現性もないオフェンスの状態を、どう考えているのだろうか。
 



 選手採点(セレッソのみ)


GK
キム・ジンヒョン 6.0
今節もロング・フィードが安定しなかったが、好セーブもあり、クリーンシートを達成。


DF
松田 陸 5.5
ここ数節の彼は、眼を見張るような活躍やアイデアはないものの、与えられた仕事はそつなくこなしているといえる。今日も上がるべきタイミングでセオリー通りのスペースへ走り、戻るべきときにはしっかりと戻っていた。絶賛するような内容ではないが、かといって物足りないというパフォーマンスでもなかった。

進藤 亮佑 5.5
散々レッズに攻められていた割には、特に彼の活躍は目に止まらなかった。別にDFの活躍を期待している訳ではないが、なんだか不思議なCBだった。

西尾 隆矢 6.0
前節、痛恨のオウンゴールがあったが、今節は無事に失点ゼロに抑えた。若いだけに時折、判断ミスに近いプレーがあるが、年齢を考えればとても満足の行くパフォーマンスである。今季、本当に彼がいてくれて助かった。

丸橋 祐介 6.0
値千金のゴールを決めたのでこの採点だが、率直なところ得点以外にほとんど良い点は無かったと思う。ここ数節、とにかく守備の意識とレベルが低い。寄せが甘く、飛び込んだら簡単にかわされ、何度も彼のサイドからPA内を脅かされていた。個人的にはサッカーのプレーにはある程度の「迫力」が必要だと思っており、それは集中力と気持ちから出てくるものだと考えているが、今の彼にはそのどちらもない。


MF
西川 潤 4.5 (46分OUT)
トラップが大きくなったり、いるべきポジションを空けるなど、細かいミスが何度も見られた。特にディフェンスに問題があり、レッズCB槙野につくべきかSB山中にあたるべきかの判断が不味かった。サイドアタッカーとしては欠陥があると言わざるを得ないので、トップで使って欲しいのだが。

奥埜 博亮 6.0
今日はいつも以上に彼のポジショニングの妙が光った試合だった。とにかく嬉しくなるほど効果的な位置に身を置いていて、レッズの攻撃を切ったりセカンドボールを拾ったりと、文句なしの活躍。ただ残念ながら、シュートの精度だけが水準以下だった。

藤田 直之 5.5
特に後半は、さすがに疲れが見え、やや雑なプレーもあったが、十分に勝利に貢献したといえるだろう。

清武 弘嗣 5.0 (46分OUT)
ここ数試合と同様、パフォーマンスが上がらず。彼に問題があるのか、周りが彼のクオリティに追いついていないのか、どちらとも明言はできないが、様々な要素があるにせよ、彼がベンチに下がった後のほうがチャンスが作れていたのは事実である。彼のポテンシャルに疑いの余地はないので、どうか上手くチームとして共用して欲しい。


FW
大久保 嘉人 5.0 (82分OUT)
特に印象的なシーンはなかったが、良いタイミングでボールホルダーをチェイスするなど、チームへの献身性はあった。

豊川 雄太 4.5 (87分OUT)
常に相手DFとの駆け引きを行っていたが、ほぼ90分ピッチに立っていて、シュートは1本くらいだったのではないだろうか。FWとしては、やはり寂しい。



交代出場

中島 元彦 5.0 (46分IN)
後半スタートと同時に、西川潤に代わって出場。なぜ彼のほうがスタメンに起用されないのか不思議に思うが、レヴィーなりの理由があるのだろう。しかし84分のヘディングシュートは決めて欲しかった。

山田 寛人 5.0 (46分IN)
中島と同様、後半スタートからの投入で、特に光ったプレーはなかったが、まずまずといった出来だろう。少なくとも今後に期待ができるだけの安定感があった。

加藤 陸次樹 ー (82分IN)
出場時間が短く採点なし。しかし95分のこの試合最大のチャンスは、決めて欲しかったし、決めなければならない場面だった。前述の中島のヘディングシュートもそうだが、こうした決定機を決められないから、試合運びが難しくなるし、勝ち点を落としがちなのである。採点はしないが、猛省は促したい。

松本 泰志 ー (87分IN)
出場時間が短く採点なし。が、前節と同様、彼はどのような期待をされてピッチに送り出されたのか、毛先ほども理解できない。時間の使い方も首をひねるばかりだ。



監督
レヴィー・クルピ 4.5
試合内容、スタメン起用ともに、どこを評価すれば良いのか戸惑うほどだ。なにも評価すべき対象がないとも言える無策ぶりに、途方に暮れたくなる。勝った試合でこれほど喜べないのは、大熊監督以来である。





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